夢で見た“木のドア”と導かれた住まい

憧れだった理想のマンションとの出会い
ある日、ふと目にしたマンションに心が惹かれました。
広々とした空間、洗練されたデザイン──まさに理想の住まい。
すぐに賃貸契約を申し込みましたが、法人仕様のみで個人契約はできず、がっかりしました。
それでも、「いつかこんなマンションに住めたらいいな」と、
小さな願いを心の奥に残したのです。
数年後、夢が教えてくれた“木のドア”
時が経ち、住み替えを考え始めた頃のことです。
私は不思議な夢を見ました。
夢の中で、重厚で美しい木のドアが目の前に現れたのです。
滑らかな木目と温もりを感じる質感──まるで次の住まいへの暗示のように、そのドアは鮮明に焼き付いていました。
理屈を超えた衝動が、私を導いた
数日後、車を運転していた時のことです。
突然、目に入った瞬間に、「あの不動産屋に行かなきゃ!」という衝動が走りました。
理由はわかりません。
けれど、そのままハンドルを切り、不動産屋に向かいました。
いくつか紹介された物件には心が動かず、夢で見た木のドアも見当たらない。
「もう妥協するしかないのかな…」
そう思った瞬間、
担当者がふと「ここはどうですか?」と差し出した物件を見て、思わず息をのみました。
なんと、かつて契約を断られたあのマンションだったのです!
今なら個人契約もOK、しかも空き部屋は3つ!
「以前は法人契約のみでしたが…」と伝えると、
担当者はにっこり微笑みながら「今は大丈夫ですよ」と返してくれました。
しかも、3部屋も空きがあるという奇跡。
私はすぐに内覧を申し込みました。
夢のドアが、現実にあらわれた
さっそく内覧へ。
建物の入り口に立った瞬間、私は息をのみました。
そこには、”夢で見た重厚な木のドア”が、確かに存在していたのです。
「あ、ここだ」と直感的にわかりました。
身体の声が伝えてくれた「YES」と「NO」
3つの部屋で身体が伝えたメッセージ
1部屋目:重たいエネルギーに包まれて
ロフト付きの洒落た部屋。
でも、ロフト部分に漂う“重たいエネルギー”に、心がざわつきます。
ここには住めない。
そう感じて、すぐに候補から外しました。
2部屋目:足が動かない、その理由は…
高層階で日当たり良好、広いベランダ。
魅力的な条件が揃っているはずなのに・・。
なぜか足が、一歩も前に進まない。
「こちらへどうぞ」と促されても、身体が拒否するように動かない。
まるで「入ってはダメだよ」と見えない力が制止しているような感覚でした。
その瞬間、これは身体が危険を察知していると確信しました。
理由はわからないけれど、生存本能が働いたのだと思います。
3部屋目:心がスッと落ち着いた
最後の部屋。
ドアを開けた瞬間、心がスッと落ち着きました。
部屋全体に漂う空気が心地よい。
迷うことなく「ここだ!」と確信しました。
そして、その場で即決したのです。
感覚を信じてよかった、心と身体が選んだ住まい
そのマンションでは、安心して、快適に暮らすことができました。
夢で見た木のドアに導かれるようにたどり着いた理想の住まい。
そして、身体が「入ってはダメ」と教えてくれた直感に従ったことで、結果的に最良の選択ができたのです。
心だけじゃない。身体もまた、真実を知っている
私たちはつい、頭で考えて判断しようとします。
でも、身体の反応こそが、本能的な“感覚”のメッセージかもしれません。
心がYESでも、身体がNOなら立ち止まる。
心が迷っても、身体がスッと進むなら信じてみる。
自分の感覚を信じて選んだもの、
それは、きっと、明るい未来への道しるべになるのではないでしょうか。